厚生労働省は今年10月、すでに避妊用として発売されている子宮内装着型のホルモン剤「ミレーナ」(一般名レボノルゲストレル)を月経困難症と過多月経の治療薬として承認した。
(参照:子宮頸がんをワクチン接種で予防・・・しかし副作用も)
ミレーナは子宮内装着型のホルモン剤で、平成19年に避妊用として発売が開始されている。経口避妊薬と同様の高い避妊効果を持ち、女性ホルモンの一種である黄体ホルモンを少しずつ放出していき妊娠を防ぐ。良性の副作用として生理痛や生理不順の解消もあり、今回月経困難症と過多月経の治療にも有効として効能が追加されることとなった。生活に支障が出るほどの月経困難症による痛みに悩む女性は多いため、装着するだけで5年という長期間の効果が期待できるミレーナは頼れる存在となるだろう。
服用について、ピルには血栓を作りやすくする性質があるため、血栓性の既往症がある人やかかるリスクが高い人、卵胞ホルモンによって悪化する乳がんや子宮がんがある人は注意しなくてはいけない。重篤な副作用はまれであるが、月経異常や卵巣囊胞などがあらわれることがある。避妊目的の場合は保険適用外となるが、月経困難症と過多月経には保険が適用される。