女性医師の数が増える中、医療の現場では女性医師が働きやすい環境が求められている。そのような環境を整備するための在り方について意見を交し合う「第3回 女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」が開催された。
(参照:女性医師が働き続けられる職場とは 支援策のための初会合を開催)
Photo:130729-N-GT589-061.jpg By Commander, U.S. 7th Fleet
女性医師の数は1980年代では全体の約10%だったが、2012年時点では19.7%まで増加した。とくに皮膚科や眼科、麻酔科、小児科、産婦人科などの診療科が多く、外科や脳神経外科などの診療科の女性医師の割合は減少傾向となっている。女性医師の就業率は医学部卒業後に減少傾向となっており、30代で最低値となってから再び増加していく。休職・離職した理由として多いのはやはり出産・子育てである。
臨床研修医に子育てをしながら仕事を両立するための条件について質問したところ、短時間勤務制度や職場の理解、勤務先に託児施設があるなどの回答があげられた。「男性は仕事、女性は家庭」という認識も未だあり、キャリアを諦めるケースも少なくない。女性医師が働きやすい環境のためには、個々の医師のニーズに応じた多様な支援や、医師自身が希望する体制を図りながら社会的役割を果たしていくということも重要である。