WHO(世界保健機構)の報告によると、エボラ出血熱の感染拡大の影響で、各流行国ではしかに感染する子どもが増加しているという。
(参照:エボラ出血熱 妊婦向けの治療施設を開設)
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7日付のWHOの発表によると、エボラ出血熱の感染者は2万747人、死者は8,235人となった。医療従事者では820人の感染者がおり、うち死者は488人となる。エボラ出血熱の感染拡大の一方、各流行国ではしかに感染する子ども達が増加し、新たな脅威となっている。はしかは予防接種で感染の拡大を防ぐことができるが、エボラ出血熱の感染を恐れて保健施設へ行かないケースが増えていることから、今回の流行は予防接種率が低下していることが原因と考えられる。とくに、西アフリカでは12月から3月までに流行ピークを迎えるため、死に至る恐れのあるはしかから子ども達を守るために予防接種事業の再開が進められている。
予防接種投与者は、エボラ出血熱の感染を予防することを大前提として、ワクチンの提供に尽力している。ユニセフや保健省、WHOなどは、定期予防接種サービスを強化し、5歳未満の子どもへのビタミンAの補給も行っている。ユニセフ西部・中部地域事務所代表のマニュエル・フォンテーヌ氏は、最前線で活動する医療従事者らがエボラの危険から守られているという実感を持ちつつ活動できるような環境づくりが必要とし、子どもたちを救うためには、エボラ拡大の阻止に努め、保健システムの強化を図ることが最良の方法であると述べている。