英ケンブリッジ大学の研究で、運動不足による死亡リスクは肥満以上に高いことがわかった。一見健康に見えても、運動不足によって引き起こされる疾患が多いため、標準体型でも普段運動をしていないという人は注意が必要である。
(参照:女子中高生の飲酒が増加 アルコール依存症になる女性も急増)
Photo:fat urn By martin.mutch
American Journal of Clinical Nutritionに掲載された英ケンブリッジ大学のUlf Ekelund氏の研究によると、運動不足は肥満の2倍有害である可能性があるという。研究では33万4,000人の男女の平均12年間の自己申告による身長、体重、胴囲を測定したデータを収集。その結果、中程度の運動をしていた人は、運動不足の人よりも死亡リスクが低いことがわかった。肥満の人の場合も同じて、ヨーロッパでは33万7,000件が肥満が関連した原因によって亡くなっているが、運動不足に関連すると思われる死亡数は2倍以上になるという。
とくに女性はプロポーションなどを気にする人が多いにもかかわらず、日頃から運動している人は4人に1人であった。一見、肥満でもなく健康そうに見えても、運動不足により体の不調が出てくる可能性もある。1日20分の早歩きで早期死亡リスクを30%低減することも可能であるため、日常生活のちょっとした移動の際に工夫することで運動不足解消を試みるのも大事である。