七沢塾~カリスマ講師直伝連載コラム~

医学部受験専門予備校の講師に加え、機関誌「Lattice」編集長を務める七沢英文氏が、現在の医学部受験事情から、今時の医学事情、自身で取材した僻地医療の現状までドキリとさせる連載コラムを展開。

筆者紹介
七沢英文(ななさわ・ひでふみ)
中央大学法学部卒 塾講師、家庭教師などを経験。
1997年より医学部受験専門予備校YMS講師、現在YMS取締役兼同機関誌「Lattice」編集長。
NPO法人「ジャパンハート」理事。
趣味:オートバイ、車、写真、映画鑑賞、麻雀、料理、旅行など (しかし、現在まったくできない状況、泣!)

お医者さんになろうPartⅠ ~医学部に入るためには~


1)医学部は難しい?

近年の大学入試において医学部の偏差値は理系の中でトップレベルです。国公立大学医学部はもちろん、私立大学の医学部も早慶の理工学部系よりも偏差値が高いと見るのが一般的です (ただし、私立大医学部の場合は学費が高いので受験生の層が限られ正確に比較するのは難しいと言えます)。大雑把に言えば、私立大医学部で慶應は東大理Ⅲ並み、慈恵会や順天堂、日本医科、昭和など医学部上位校は東大理Ⅰ並みに難しいと言われています。 コラム後半での表を参考にしてください。上位校は駿台の偏差値が、下位校は河合の偏差値が現実に即していると考えられます(駿台模試の問題の難度が高く、医学部受験生の上位層の大半は駿台模試を受験しているため)。

しかし、医師という職業は人の命を預かる責任の重い仕事なのですから、ある程度しっかりと勉強して道を選んでいかなければなりません。難しいからこそやりがいもある、 難しいことにチャレンジする精神が具わっているからこそ患者からの信頼や期待も得られるといったところでしょう。頑張って挑戦してみて下さい。


2)医学部受験の学力をつけるためには

では、医学部に入るための高い学力はどのようにつけたらよいのでしょうか。 もちろん準備は早い方が良いに決まっていますが、いつからどの程度の勉強が必要なのでしょうか。一概には言えませんが、国公立や私立の上位校の医学部に入る学生は有名中高一貫校出身者が多く、そのためには小学校の4年生くらいから受験勉強は始まっているとも言えます。 東大合格者の実績の高い高校に入ることを考えれば分かりやすいでしょう。医学部は理系なので数学や理科が得意であることが望まれますが、後の仕事を考えれば(人の命に関わり人生に大きな影響を与えるばかりでなく、医療機関は社会インフラの一つですから、 広い視野の求められる職種です)、国語や社会の学力に加えて、道徳観や人間に関する興味の深さも要求されます。実際に、国公立ではセンター試験は必要ですし、私立でも小論文や面接試験が課される大学がほとんどです。



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【バックナンバー】

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第3回 学習塾を選ぶための条件パートⅠ
第4回 学習塾を選ぶための条件パートⅡ
第5回 学習塾を選ぶための条件パートⅢ
第6回 医学部進学のために中高一貫校は有利なのか?PartⅠ
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第8回 医学部志望動機を高めるために PartⅠ
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第13回 医学部合格のために ― 他是不吾 更待何時
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第17回 震災、津波のあと 2011年6月29日更新
第18回 お医者さんになろうPartⅠ ~医学部に入るためには~
第19回 お医者さんになろうPartⅡ ~医学部に行くにはいくらかかるの?~
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